施工ミスがあったときに施主側が請求できる費用とは?種類別に紹介
念願のマイホーム建築やリフォームにおいて施工ミスが発覚した場合施主は大きな精神的苦痛と経済的損失に直面します。
このような事態において施主は施工業者に対してどのような責任を追及し金銭的な請求ができるのかを正確に把握しておくことが重要です。
本記事では施工ミスに伴い発生する具体的な費用の種類や法的な制限事項について解説します。
施工ミス発生時の基本的な施主の権利
請負契約に基づき工事が行われたにもかかわらず完成した建物に契約内容と異なる不適合な部分が存在した場合施主は受注者に対して法的な責任を問う権利を有します。
これは民法上の契約不適合責任と呼ばれるものです。
施主がとり得る主要な対応策について確認していきたいと思います。
履行の追完請求によるやり直しの要求
施工内容に誤りや欠陥があった場合施主が最初にとるべき行動は履行の追完請求です。
これは目的物の修補や不足分の引き渡しなどを通じて完全な状態での引き渡しを求める権利です。
民間工事の標準的な約款においても不適合な施工があるときは受注者が自己の費用負担で速やかに改造ややり直しを行わなければならないと定められています。
ただしこのやり直しに際して受注者は工期の延長を主張することはできません。
一方で施主が求める修補方法が不合理であり過分な費用を要する場合にはこの請求が制限されることもあります。
損害賠償の請求による金銭的な補填
施工ミスによって施主に実損害が生じた場合受注者に対して損害賠償を請求することができます。
これは履行の追完に代わってあるいは履行の追完とともに請求することが認められています。
具体的な費用の内訳については後続の項目で記述しますが修復にかかる実費や遅延に伴う損害などが対象となります。
法的な場面においては発生した損害と施工ミスとの因果関係を客観的に証明することが求められます。
報酬の減額請求による支払い負担の軽減
施主が相当の期間を定めてやり直しを求めたにもかかわらずその期間内に受注者が対応しない場合には不適合の程度に応じて報酬の減額を請求できます。
また物理的にやり直しが不可能な場合や受注者が明確にやり直しを拒絶している場合には事前の催告なしに直ちに減額を請求することが可能です。
支払うべき代金を減らすことで事態の決着を図る有力な手段となります。
契約の解除による法的な関係の解消
施工ミスが極めて重大でありその欠陥によって契約の目的を根本的に達成できない場合には契約を解除することができます。
契約を解除すると互いに原状回復義務が生じ施主は支払った代金の返還を求めることが可能です。
損害賠償請求で認められる費用の種類
施工業者に対する損害賠償請求において具体的にどのような名目で費用を請求できるのか整理します。
修補費用の請求
施工ミスによって施工業者に請求できる損害賠償として修補費用があります。
受注者自身によるやり直しを拒否し別の業者に依頼して直す場合の代金相当額を損害として請求する形式がとられます。
複数の業者から見積もりを取得し適正な相場に基づいた費用を請求することが大切です。
建替え費用の請求
建物の基礎や主要な構造部分に重大な欠陥が存在し部分的な修補では到底安全性を確保できない事態も想定されます。
このような極めて悪質な施工ミスがあり建物全体を取り壊して新築せざるを得ない場合には建替えに要する費用相当額の請求が認められることがあります。
また、取り壊し費用や仮住まいの家賃、引越し費用なども損害に含まれる可能性があります。
遅延に伴う違約金の請求
施工ミスをやり直すことによって本来約束していた工期内に完成や引き渡しが間に合わなかった場合には違約金を請求できるのが一般的です。
多くの請負契約約款では延滞日数に応じて請負代金額に一定の年率を乗じた額を損害賠償額の予定として定めています。
年率10パーセントから14パーセント程度が設定されていることが多く遅延が長引くほど業者の負担が増します。
不法行為に基づく賠償金の請求
契約上の責任とは別に施工ミスが建物の基本的な安全性を損なうほど重大なものであり、居住者の生命や身体に危険を及ぼすような場合には不法行為を理由とした損害賠償請求が可能です。
これは民法上の不法行為責任を問うものであり契約不適合責任よりも長い時効期間が適用される場面があります。
まとめ
今回は施工ミスがあったときに施主側が請求できる費用について解説しました。
施工ミスが発生した際、施主は追完請求や損害賠償など複数の法的手段を用いて経済的な損失の回復を図ることができます。 自力での交渉が困難な場合には専門的な知見を持つ弁護士へ相談することをおすすめします。
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