レーシック手術の失敗による後遺症|損害賠償請求は可能?
レーシック手術は視力矯正のために行われますが、失敗した場合には後遺症が発生することがあります。
今回は、レーシック手術の失敗による後遺症と損害賠償請求について解説します。
レーシック手術のリスクと後遺症
レーシック手術には、以下のようなリスクと後遺症があります。
- 過矯正
- ドライアイ
- ハロー・グレア
- 角膜混濁
- ケラトエクタジア
過矯正
レーザーの効果が強く出過ぎた場合、近視が遠視になるなどの過矯正が発生します。
視力検査の誤差やレーザー調整のミスが原因です。
ドライアイ
手術後、涙の分泌が減少し、ドライアイになることがあります。
点眼薬で改善しない場合は、涙点プラグを使用する治療が必要です。
ハロー・グレア
光の周囲にモヤがかかる、光がまぶしく感じる症状です。
通常は時間とともに改善しますが、症状が残る場合は追加手術が検討されます。
角膜混濁
角膜が濁ることで視力が低下する症状です。
重度の場合は、視力が大幅に低下します。
ケラトエクタジア
角膜が薄くなり変形する合併症で、近視や乱視が進行します。
損害賠償請求の要件
レーシック手術の失敗により後遺症が発生した場合、医師や医療機関に対して損害賠償請求が可能です。
損害賠償請求のためには、以下の要件を満たす必要があります。
- 説明義務違反
- 過失
- 因果関係
説明義務違反
医師が手術前にリスクや後遺症について十分な説明を行わなかった場合、説明義務違反となります。
患者が正確な情報をもとに手術を受けるかどうかを判断できなかった場合、損害賠償請求の理由としては十分です。
過失
手術の際に医師が適切な技術や注意を怠った場合、過失が認められます。
過失により後遺症が発生した場合、損害賠償請求が可能です。
因果関係
医師の過失と後遺症の間に直接的な因果関係があることを証明する必要があります。
これには、医療記録や別の専門家の意見が重要です。
損害賠償請求の手続き
損害賠償請求を行う際は、以下の流れで行うのが一般的です。
1. 証拠の収集
手術前後の医療記録、診断書、手術の説明書などを収集します。
後遺症の状態を証明するための証拠が必要です。
2. 弁護士への相談
医療過誤に詳しい弁護士に相談し、損害賠償請求の可否を判断してもらってください。
弁護士は可否の判断だけでなく、証拠の整理や訴訟の手続きをサポートしてくれます。
3. 示談交渉または訴訟
次は医療機関と示談交渉を行います。
示談が成立しない場合は、訴訟を提起して裁判所に判断を求めます。
まとめ
レーシック手術の失敗による後遺症が発生した場合、損害賠償請求が可能です。
説明義務違反、過失、因果関係の証明が必要であり、適切な証拠の収集と弁護士のサポートが重要です。
後遺症でお悩みの方は、弁護士に相談し、必要な対応を検討してください。
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